1. 発生変位と発生力

図1 本記事で表されている発生変位と発生力の関係は図1で表されます。
 つまり、発生変位ξsとは、外部から加えられる力が無い状態(自由状態)でメカトランスに推奨駆動電圧100Vを印加した時にメカトランス先端が動く距離を表します。また、発生力Fsとは、メカトランスが動かない様に固定した状態で、メカトランスに推奨駆動電圧100Vを印加した時に発生する力を表します。尚、直線の傾斜Ks=Fs/ξsはこのメカトランスの剛性を表し、また三角形の面積Esはこのメカトランスの持つエネルギー(保有エネルギー)を表します。

2. 静的負荷での動作

図2 このメカトランスを静的負荷(例えばあるばね定数を持った負荷のもとで用いる)で用いる場合、メカトランスの発生変位は図2の様になります。
 つまり、メカトランスの負荷Kxとしてメカトランスの剛性Ksと等しい剛性の負荷を与えた場合には、メカトランスの発生変位は自由状態変位の半分になります。負荷の剛性がメカトランスの剛性よりも大きい場合の変位は、自由状態の発生変位の1/2以下になり、負荷の剛性がメカトランスの剛性よりも小さい場合の変位は、自由状態の発生変位の1/2と自由状態の発生変位の間になります。
 尚、負荷がメカトランスから受け取るエネルギーは、負荷の剛性がメカトランス剛性に等しい場合に最大になりますが、そのエネルギーの値は、図1に示したメカトランスの保有エネルギーの1/4になります。

3. 動的負荷での動作

 負荷が質量M(kg)の場合には、メカトランスの剛性Ks(表1参照N/m)との間で機械的な共振系が形成されます。この場合の共振周波数f(Hz)は式1より計算できます。

式1

 共振周波数は負荷になる質量の大小が関係しますので、メカトランスそのものの持つ共振周波数は余り意味がありません。
 メカトランスを動的な条件で用いる場合、静的条件の場合と違って種々の現象が起こります。場合によってはメカトランスが破損に至る場合もありますので、弊社の方に使用条件等ご相談頂くことをお薦め致します。
 尚、メカトランスに規定の電圧をステップ状に印加した場合の過渡現象として質量に与えられる運動エネルギーの最大値を計算すると、圧電素子の保有エネルギーと等しくなります。

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